19日からプロ野球はセ・パ交流戦に突入する。
交流戦がスタートしたのは2005年。今年で5年目になる。2004年に起きたプロ野球再編の危機から、新たな見どころを作って人気回復につなげようということで生まれた試合方式だ。現在は1チームにつき他リーグの6球団と4試合ずつ計24試合を約1ヵ月かけて戦う。
交流戦は日ごろ対戦のないチームと戦うためデータが少なく、思わぬ展開になりやすい。リーグ戦で快調に白星を重ねていたチームが交流戦に入った途端、ブレーキがかかることがよくある。逆に低迷していたチームが交流戦をきっかけに上昇気流に乗ることも多い。目新しい対戦が見られるというだけでなく、ペナントレースの流れが変わるという点でも興味深い1ヵ月間といえる。
ところで交流戦は当初の目的である人気回復、つまり観客動員増につながっているのだろうか。
巨人・阪神とのカードが減った
セ球団は動員数を減らす傾向
昨年の12球団の1試合あたりの平均観客動員の「シーズンを通した値」と「交流戦の値」を出したのが下の表だ。1チームの年間試合数は144。うち、ホームゲームが72で、その中の12試合が交流戦となる。なお、プロ野球機構では交流戦が始まった2005年から入場者数の実数発表を掲げたが、無料招待の客数を含めるなどの「水増し」はまだ行われている。ただ、それはリーグ戦・交流戦ともにあることで、その誤差も含めて比較できると判断した。
12球団トータルの数字を見ると、シーズンを通した平均観客動員は約2万5千人なのに対して交流戦は約2万6千人。交流戦の方が1千人多く、成功しているといえる。
とくにパ・リーグは6球団すべてがトータルより交流戦での観客動員が上まわっている。やはり巨人・阪神という人気チームとの対戦はファンの足を球場に運ばせることにつながっているようだ。