
「なんとなくチームの雰囲気が良くない」「チームがうまくいっていない」……そんなときにリーダーはどう働きかければいいのだろうか。チームの足並みをそろえるコミュニケーションのコツとは。(小宮コンサルタンツ代表 小宮一慶)
実力がある部下が活躍できていない
上司がすべきこととは?
4月の人事異動や中途採用などで新しく組織に加わった人も、2カ月近くがたち、チームの一員としてパフォーマンスを発揮していることでしょう。しかし中には、チームになじんでいなかったり、期待したパフォーマンスが出せなかったりする人がいるかもしれません。
そのとき、リーダーは何をすべきでしょうか。

小宮コンサルタンツ代表
パフォーマンスが出せない原因が能力不足にあるのなら、リーダーはコーチをして能力不足を補うアドバイスをすることが必要です。場合によっては、セミナーなどを受講させる方法もあります。
例えば、経理に異動してきた人の簿記や財務諸表に関する能力が不足しているというのなら、社内で教えるよりも簿記学校へ通う手配をした方が、早く確実に必要な基礎知識を身につけることができるでしょう。
一方で、実力のある人がチームに入ってきたのにパフォーマンスが出せないというのなら、チーム内のコミュニケーション不足を疑う必要があります。
このコラムでも何度かお話したように、コミュニケーションは「意味」と「意識」の両方です。この場合は、意味が伝わらないというよりも、意識の共有が十分にできていないと考えられます。そのために、チーム内の十分な協力が得られていない可能性があります。