
研修期間を経て、本格的に実務がスタートしたという新入社員も多いはず。社会に出たら必ず身につけたい普段の言葉遣いや電話対応について、メディアでも活躍する教育学者・齋藤孝氏が紹介する。※本稿は、齋藤 孝『知らないと恥をかく 入社1年目の語彙力ノート』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。
目上の相手に対する合意は
敬意を表する言葉が適切
了解しました
↓
承知いたしました
同意や承認の意思を伝えたいとき、何気なく「了解しました」を使っていませんか。最近では目上の人の依頼や指示などを承諾する場合にも使われているようですが、ややぶっきらぼうで敬意の欠けた印象があります。職場の同僚や後輩に対して使うのは問題ないですが、上司や取引先の人に対しては「承知いたしました」が適切です。
「承知」は相手の願いや要求などを聞き入れることを表します。「いたす」は「する」の謙譲語であり、相手に対する改まった気持ちが伝わります。
もっと言い換えたいときは…
承りました
「受ける」に「賜る」が付いた言葉であり、目上の人の命を謹んで受けるというニュアンスが伝わります。ただし、「承っておきます」と言うと、要望を聞くだけで積極的には対応しないというニュアンスが含まれるので注意してください。