「会社を離れ、独立を……」こう夢見る人は少なくない。しかし、安易な気持ちで組織を離れると、大やけどをする。
特に、会社で実務能力が低かったり、周囲との関係をうまく構築することができない人にとっては、“イバラの道”になり易い。
今回は、会社員の頃にひんしゅくを買い続け、その後フリーライターと名乗り始めるも、相変わらず周囲から煙たがられている専業主婦を紹介しよう。
このような人は、あなたの職場や周囲にもひっそりと存在するのでははないだろうか?
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■今回の主人公
臼井美奈(36歳)
勤務先:会社員の頃、職場でいじめられて退職。原因は、上司や周囲に対して鈍感なことが反発を招いたためだ。その後フリーライターを名乗るものの、仕事がない。今は「ブログが友達」という寂しい日々を送っている。ライター仲間のあいだでも、浮いた存在になっている。
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(※この記事は、取材した情報をプライバシー保護の観点から、一部デフォルメしています。)
メーリングリストをかき回す
“キモい主婦”の正体は?
夜10時過ぎ、メーリングリストに1本のメールが流れて来た。
“変人主婦ライター”臼井美奈からのものだ。
「皆さん、こんばんは! 私、この前主人に話したんです。“早く作家になってうんと稼ぐから、それまで我慢してね”って。だから私、早くデビューしたいんです!」
その後、5分、10分、15分、30分と時間が経つものの、ほかの参加者からは何の反応もない。
メーリングリストを主宰しているライターの高嶋(40歳)は、パソコンの前で舌打ちをした。