IPO株の銘柄分析&予想

「tripla(トリプラ)」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他の宿泊予約サイトシステム提供企業との比較や予想まで解説![2022年12月2日 情報更新]

2022年10月20日公開(2022年12月2日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 tripla(トリプラ)
市場・コード/業種 グロース・5136/情報・通信業
上場日 11月25日
申込期間(BB期間) 11月9日~11月15日
おすすめ証券会社 大和証券マネックス証券楽天証券CONNECTDMM.com証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 1620円(+102.50%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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triplaが11月25日にIPO(新規上場)!

「tripla」の公式サイトより

 triplaは、2022年10月20日、東京証券取引所に上場承認され、2022年11月25日にIPO(新規上場)することが決定した。

 triplaは2015年4月15日に設立された。宿泊施設向けのITサービスとして、「tripla Book」を中心に、「tripla Bot」、「tripla Connect」、「tripla Pay」等を提供するホスピタリティソリューション事業を展開している。これらのサービスの提供を通じて、宿泊業界のDX化に取り組んでいる。

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

triplaのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 11月7
ブックビルディング(抽選申込)期間 11月9日~11月15日
公開価格決定 11月16日
購入申込期間 11月17日~11月22日
払込日 11月24日
上場日 11月25日

triplaのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2022年11月9日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
大和証券(主幹事証券)
[最短翌日に取引可能]
93.1
公式サイトはこちら!
マネックス証券
[最短翌日に取引可能]
2.6
公式サイトはこちら!
楽天証券
[最短翌日に取引可能]
1.7
公式サイトはこちら!
CONNECT
[最短3日後に取引可能]
公式サイトはこちら!
DMM.com証券
※委託販売の配分がなかったため取扱中止
 
みずほ証券 2.6  

triplaのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 640
仮条件
[予想PER(※2)
730~800円
20.5倍~22.5倍]
公募価格 800円
初値 1620円
初値騰落率 +102.50%
予想トレーディングレンジ(※3) 500~1800
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2022年11月3日ザラバの株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 48.9倍
手間いらず<2477> 47.8倍
アドベンチャー<6030> 50.0倍(連)
ベルトラ<7048> 倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

triplaの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 528万株(予定)
公開株式数 公募66万株  売出36万9000株
(オーバーアロットメントによる売出15万4300株)
想定公開規模(※1) 7.6億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

triplaは宿泊施設向けのITサービス提供

 宿泊施設等に対する、公式サイト予約システム「tripla Book」、AIチャットボットシステム「tripla Bot」等のサービスの提供を行う。2022年7月末時点でtripla Book及びtripla Botを利用している施設数は1,952施設(前年同期比44.8%増)。

 最近では全国旅行支援が話題になっており、コロナ禍の低迷から旅行需要が復活しつつある。同社サービス導入施設数も順調に増加しており、今後の業績伸長が期待されそうだ。ただ、公開規模には軽量感があるものの、ベンチャーキャピタル株主が散見され、その多くは公開価格の1.5倍以上でロックアップ解除となる。

 公開規模については7~8億円程度となる見込み。11/25に上場するのは同社のみとなる予定。

◆「tripla」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
大和証券[最短翌日に取引可能]
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マネックス証券[最短翌日に取引可能]
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triplaの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常損益
(伸び率)
純損益
(伸び率)
2019/10 204
(―)
▲ 255
(―)
▲ 258
(―)
2020/10 295
(44.6%)
▲ 296
▲ 303
2021/10 506
(71.5%)
▲ 132
▲ 128
2022/10推 798
(57.7%)
61
47
2023/10予 1,174
(47.1%)
225
268.9%
188
300.0%
2022/7 3Q 554
(―)
18
(―)
11
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:35.61円/-円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

triplaの業績コメント

 2023年10月期の業績は、売上高が前期比47.1%増の11.7億円、経常利益が同268.9%増の2.2億円と増収増益の見通しとなっている。

 同社ホスピタリティソリューション事業と関連性がある宿泊旅行業界においては、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が下がったことから、国内の日本人宿泊者数は回復を見せた。観光庁の統計によると、2021年11月~2022年7月(第3四半期累計期間)の延べ宿泊者数(インバウンド旅行者を含む)は、新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年の同月と比較し、70.5%となった。なお、内訳としては、日本人の宿泊者数は87.2%にまで回復したが、訪日外国人の宿泊者数においては、4.5%に留まり、引き続き低い水準に留ままっている。

 同社ホスピタリティソリューション事業においては、顧客価値向上のため、主要サービスである「tripla Book」及び「triplaBot」の機能改善に向けた開発投資を継続するとともに、2022年1月には宿泊業界に特化したCRM/MAツール「tripla Connect」、2022年5月には宿泊施設にて利用可能な決済ツール「tripla Pay」をローンチした。また、施設数を積み上げる営業活動に注力した。

 このような取り組みの結果、2022年7月末時点において、tripla Bookの導入施設数1,487施設(前年同期比619施設増)、tripla Botの導入施設数969施設(同133施設増)、同社の何らかのサービスが導入されている施設数1,952施設(同604施設増)となった。また、取扱高/GMV(triple Book経由での契約施設全体のチェックアウトベースでの宿泊代金総額)は、208.9億円(同258.9%増)、販売可能客室数は14.3万部屋(同4.7万部屋増)となった。

triplaの詳細情報

■基本情報
所在地 東京都中央区新川一丁目22番13号
代表者名(生年月日) 代表取締役CEO 高橋 和久(昭和51年9月26日生)
代表取締役CTO 鳥生 格(昭和49年2月27日生)
設立 平成27年4月15日
資本金 3億8875万円(令和4年10月20日現在)
従業員数 71人(令和4年9月30日現在)
事業内容 宿泊施設等に対する、公式サイト予約システム「tripla Book」、AIチャットボットシステム「tripla Bot」等のサービスの提供
■売上高構成比率(2021/10期 実績)
品目 金額 比率
ホスピタリティソリューション事業 506 百万円 100.0%
合計 506 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 鳥生 格 114万株 24.68%
2 高橋 和久 76万株 16.45%
3 イノベーション・エンジン産業創出投資事業有限責任組合 36万2000株 7.84%
4 MSIVC2018V投資事業有限責任組合 35万7600株 7.74%
5 リード・グロース3号投資事業有限責任組合 34万8000株 7.53
6 ALL-JAPAN観光立国ファンド投資事業有限責任組合 18万6000株 4.03%
7 NREGイノベーション1号投資事業有限責任組合 16万株 3.46%
8 JR東日本スタートアップ株式会社 12万8000株 2.77%
9 イノベーション・エンジンPOC投資事業有限責任組合 11万2000株 2.42%
10 CSAJスタートアップファンド投資事業有限責任組合 11万1000株 2.40%
合計   366万4600株 79.32%
■その他情報
手取金の使途 借入金の返済、人材確保のための人件費・採用費、広告宣伝費に充当する予定
関係会社
VC売却可能分(推定) -社 -株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2019年7月30日
割当先 アイテック阪急阪神戦略パートナーズ投資事業組合
発行価格 625円 ※株式分割を考慮済み
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triplaの銘柄紹介

 同社は「Delight customers with innovation イノベーションで顧客を感動させる」をミッションに掲げ、宿泊施設向けのITサービスとして、「tripla Book」を中心に、「tripla Bot」、「tripla Connect」、「tripla Pay」等を提供している。これらのサービスの提供を通じて、宿泊業界のDX化をねらっている。それぞれのサービスの概要は下記のとおり。

(1)「tripla Book」

 「tripla Book」は、2019年7月のサービス提供の当初から宿泊施設向けのクラウド型の公式サイト予約システムとして、宿泊施設の公式サイトに、同社で用意したJava Scriptを埋め込むことにより、宿泊施設の公式サイト上で予約が可能となるウィンドウが表示され、自社予約を実装できるサービスを提供している。

 基本料金はあるものの手数料率はOTA(実店舗を持たずインターネット上のみで旅行商品の取引を行う旅行会社)より抑えるとともに、ユーザー(宿泊客)のデータを自社で取得し、活用することができる。なお、データの活用については、「tripla Connect」との連携により可能となる。

(2)「tripla Bot」

 「tripla Bot」は、宿泊施設等の公式サイト上にチャットボットを表示させ、ユーザー(宿泊客等)からの質問に対し、同社で開発したAIが自動的に回答するサービスである。宿泊施設等は、自ら開発を行うことなく、同社で用意したJava scriptを自社の公式サイトに埋め込むことにより実装することが可能である。従来、電話で受け付けていた質問をチャットボットで代用できるため、問い合わせ対応に掛けていた人的リソースを減少させ、より付加価値の高い業務にリソースを割くことができる。

(3)tripla Connect

 tripla Connectは、宿泊施設向けに特化したCRM・MAツール(顧客管理のソフトウエア)である。2022年1月より販売開始した。宿泊施設は、複数の経路によりユーザーのデータを取得し、データをセグメントに分け分析・可視化し、セグメントごとにマーケティング施策を実施することで、自社予約の増加につなげることが可能となる。

(4)tripla Pay

 tripla Payは、宿泊施設向けに特化し、現地決済の仕組みを提供するサービスである。2022年5月より販売開始した。同社はPaypal社の仕組みを活用し、決済事業者が発行するQRコードをtripla Pay上で表示させる。ユーザーは主としてチェックアウト時に、QRコードを自らが所有しているスマートフォンで読み取り、自らが所有するクレジットカード情報を入力することにより、決済を行う。

 tripla Bookにより宿泊予約を行う場合、決済方法は主として、2種類ある。予約時にクレジットカードで決済する方法と、チェックアウト時に現地で決済する方法である。実際に宿泊先の施設では、チェックアウト時に、現金もしくはクレジットカード決済をするユーザーが多くを占めており、そのようなユーザーへ同社のtripla Payの利用を促す。また、tripla Book以外の宿泊予約手段により宿泊したユーザーに対しても、チェックアウト時にフロントでtripla Payの利用を促している。

triplaの投資のポイント

 最近では全国旅行支援が話題になっており、コロナ禍の低迷から旅行需要が復活しつつある。同社サービス導入施設数も順調に増加しており、今後の業績伸長が期待されそうだ。ただ、公開規模には軽量感があるものの、ベンチャーキャピタル株主が散見される。その多くは公開価格の1.5倍以上でロックアップ解除となるため、この解除ラインが意識されそうだ。株価バリュエーションは割高感のない価格設定となっており、上昇余地は十分あるだろう。

 同社は宿泊業界のDXを進めるべく、宿泊施設向けのITサービスを提供している。現在は「tripla Book」「tripla Bot」が営業収益のほとんどを占めている(2021年11月-2022年7月期で98.8%以上)。2022年7月末時点でtripla Book及びtripla Botを利用している施設数は1,952施設(前年同期比44.8%増)、tripla Book経由で契約施設全体のチェックアウトベースでの宿泊代金総額(取扱高/GMV)は208億円(同258.9%増)、販売可能客室数は14.3万部屋(同49.1%増)。

 また、現在、台湾にて「tripla Book」、「tripla Bot」を提供しているが、中長期的にはAPAC(アジア太平洋地域)へ販路拡大を想定している。このため、PaypalやStripeといったグローバル決済の仕組みとの連携、決済通貨の設定・時差を踏まえた現地時間の対応、多言語対応、宿泊システム(PMS)連携などの対応を行っていく予定。従業員は71名。税務上の繰越欠損金あり。

 業績面について、2023年10月期の業績は、売上高が前期比47.1%増の11.7億円、経常利益が同268.9%増の2.2億円と増収増益の見通しとなっている。Tripla BotについてはAI回答率の増加、及びオペレーターの費用削減のため、フルサービスプランからAI限定プランへの移行を進める方針であり、変動収益は1.03億円(前期比21.7%減)を見込んでいる。また、その他収益には現在開発中のtripla Page(仮称)、tripla Analystics(仮称)による収益も織り込まれている。

 想定仮条件水準での今期予想PERは16~19倍となっており、割安感があるととらえられそうだ。上場企業での明確な類似企業は手間いらず<2477>あたりのみで、その他はグローバルな展開をするOTA企業を参考程度に挙げた。

 公開規模については7~8億円程度となる見込み。なお、投資会社やファンドと見られる株主の保有株式のうち、183万3400株(上場時発行済株式総数の34.7%)が上場日後90日もしくは公開価格の1.5倍以上でロックアップが解除となる。11/25に上場するのは同社のみとなる予定。

◆「tripla」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
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◆SMBC日興証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。
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※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2023年12月末時点。
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