1日で1.2億円を売るタオバオ発の
女性アパレルブランド
今回は、「淘品牌」の女性アパレルブランドをレポートする。「淘品牌」とは、タオバオの小売店舗から開始して、自社ブランド商品を開発している店舗や商品ブランドを言う。
彼らの多くは、資金力のないところから店舗運営を始め、タオバオの成長と共に業績を伸ばしてきたベンチャー企業だ。以前に取材した化粧品販売店の「心藍T透」等も、現在は自社ブランドの化粧品「富士泉」を開発し、タオバオの店舗での自社商品の販売を強化しており、その一例と言える。
今回取り上げる「粉紅大布娃娃」(フェンホンダーブーワーワー、以下「大布娃娃」)も、タオバオから創業した中国発のアパレルブランド、「淘品牌」のひとつだ。同社はネット専業のSPAで、ブランドの企画からデザイン、生地の調達、サンプル制作、OEM工場での生産、検品まで一貫して自社管理で行っている。
創業者の劉氏は、同ブランドの特長は、「女人味」(=女らしさ)にあると言う。サイトでは、同社のプリンセス風(?)の衣服を着た2人の専属モデルの写真が画面一面に並んでいる(上のサイト画像参照)。
この中国らしからぬ卓越したデザイン性に加えて、OLにも手が届く200~300元程度のリーズナブルな価格帯で提供していることが、同ブランドの強みと言える。大布娃娃のキャッチフレーズは、「精致女人品味人生」(磨かれた女性は、人生を味わえる)。同社の商品は、忙しい現代社会を生きる中国人女性の“自分へのご褒美”、または自分磨きのツールとして、消費者の強い支持を集めているようだ。