女将の茂木真奈美さん。素材の新鮮さにこだわる「りんごの花」では「好き嫌いを克服して帰る方」も多いという

「2年間の準備期間を経てオープンしました。『価格競争には巻き込まれたくない。私たちはあくまでも青森産の品質の良いものだけを提供したい』という思いから、敢えて繁華街を避けて専門的な飲食店の多い荒木町を選びました。『りんごの花』のコンセプトは、この店を通して多くの人に青森を知ってもらい、行ってもらうこと。『この店がきっかけで初めて青森に行ってきたよ!』とお客様に言われた時は本当に嬉しかったです」

 茂木さんはその時のことを思い出しながら楽しそうに話してくれた。

青森のソウルフード「ねぶた漬」メーカーが
高円寺に立ち飲み屋を開店

 庶民的で若者が多い街、杉並区高円寺には青森のソウルフード「ねぶた漬」で有名な食品メーカー「ヤマモト食品」が、今年4月に立ち飲み店「ほんずなし」をオープンした。「ねぶた漬」とは海の幸(数の子、スルメ、昆布)と山の幸(大根、キュウリ)の醤油漬けで、地元青森ではご飯にも合い、酒のつまみにもなるということで大人気の食べ物だ。

「ほんずなし」では同社が展開する「ねぶた漬」はもちろんのこと、青森の地酒や焼酎を立ち飲み店ならではの格安価格で飲み食いできる。しかしなぜ若者が集う高円寺に青森コンセプトの立ち飲み店を開店したのだろうか?カウンターの内側でお店の切り盛りをする、東京進出の出店にも携わった青森県青森市出身のスタッフ・山本華奈子さんは言う。

お客さんによって津軽弁と標準語を一瞬で使い分けるスタッフの山本華奈子さん。可愛い猫を2匹飼っている

「実は高円寺は若い頃から私の飲みスポットでもあったんです。やっぱり仕事をするなら勝手の分かる街でしたかったので、すぐに本社に提案しましたよ。大きな街よりも庶民的で温かみのある街で東京進出1店目は始めたかったというのが、高円寺を選んだ理由ですね」

 住宅街の高円寺で、このローカル色の強い店。青森県出身以外のお客さんはどのようなきっかけで入ってくるのだろうか?

「実はお客様が青森出身のご友人の方からお土産で『ねぶた漬』をもらったりすることが結構あるようなのですよ。それで『あれ?ここは「ねぶた漬」の店ですか?あれ大好きです!』といきなりお褒めの言葉をいただいたりして。お店より先に商品が有名だと助かります(笑)」(山本さん)