VR動画の提供や選手の私物販売
広がるエンゲージメント効果

Photo by Y.K

小泉 9月の大宮アルディージャ戦を「mercari day」として、当日限定となる360度VR動画の提供をやってみたんです。段ボールのVRキットを組み立ててもらって、そこに自分のスマホを入れてもらう。選手の目線で移動バス、クラブハウス、試合開始前のロッカールームをVR専用のカメラで撮影し、編集したものを「You Tube」に上げてそれをスマホがセットされたVRキットで見てもらいました。2万個のキットを配ったのですが、好評でした。

岡田 それは面白いな。VRがあれば、たとえばアウェイに行けないファンのために、実際に応援しているような感覚でスタンドの揺れとか、天気も感じてもらったりしても面白いと思うんですよ。雨ならディズニーランドのようにミストを使うとか(笑)。

小泉 アイデアは広がりますよね。VRのイベントによって、実はスタジアムWi-Fiの接続率が上がったんです。多くの人が会員登録をしてくれましたから、情報の蓄積という意味でもアントラーズはすごく喜んでくれましたね。

岡田 鹿島では他にどのような取り組みをしているんですか。

小泉 Instagramなどで利用できるようなアントラーズとメルカリがコラボしたフレームを提供しました。インフルエンサーとして若い女の子に来てもらって、アントラーズのフレームでインスタにアップしてもらう。そうすることで、今までスタジアムに来なかったような若い女性にエンゲージメントの効果があると思っています。

 また、毎ホーム試合後、クラブOBの中田浩二さんに司会をやってもらって、選手の私物をメルカリに出品してもらっています。昌子源選手のトレーニングウェアだったり、土居聖真選手のシューズだったり、いつも大体数秒で売れていきます。メルカリを使ったファンとクラブの交流事例ですが、やはりネットの活用は急務だと思うんですよね。例えば、イケメン選手を応援する友達に誘われてカシマスタジアムに初めて行った女の子が、「面白かった」と体験をSNSで発信し、それがシェアされバイラルしていく。こうしたことで新たなファンが増えていくことで、継続的にクラブが発展していく。ネットだからできることは多いと思うんです。

岡田 分かります。