【シンガポール】中国は「米国第一」主義の時代に、自由貿易と多国間主義の擁護者としてのイメージを前面に打ち出しているが、これを体現することの難しさを身をもって痛感している。  東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉参加16カ国は14日、シンガポールで首脳会議を開催したが、年内の交渉妥結には至らなかった。合意見送りの理由として、その規模や多岐にわたる参加国間の交渉の複雑さなどを挙げた。  RCEPを推進する中国は、これで通商分野における大きな合意を達成する機会を逸することになった。