知的財産や企業秘密を盗み取る中国の行為に対する米産業界の苦情を受けて、米共和党政権は中国からの輸入品に追加関税を課すためのプロセスを開始した。この脅しがきっかけとなって、中国政府との高官レベルの交渉が立て続けに行われ、その結果、中国側が特許関連の新法や著作権保護の規定を含む一連の是正策を導入することで合意した。中国が示した約束は、米国との覚書にまとめられ、米政府は関税の脅しを取り下げた。こうしたストーリーは、米トランプ現政権と中国の貿易戦争が友好的解決に至る過程の予想ではなく、26年前に起きた事実の記述だ。当時、中国と米国のブッシュ(父)政権は、現在と驚くほど類似点のある貿易紛争に直面していた。ただし、その影響範囲はずっと小さかった。
米中貿易戦争につながる「不和の過去」
首脳会談の焦点となる貿易問題は26年前の紛争とよく似ている
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