スピリチュアルや神社参拝に興味があったボクにとって、本物のお金持ちがどんな初詣をするのかにはとても興味がありました。
ですから、大城さまに早朝に初詣に行く理由をお尋ねしたことがあります。
そこには何か特別な秘訣があるのでは……と思っていたボクですが、大城さまいわく、
「早朝は夜間の喧騒が落ち着いた時間帯で、ゆっくり参拝できるからよ」
とのこと。
しかし、この「早朝の静かな時間帯にひっそりと参拝に行く」のが本物のお金持ちの特徴です。「なぜだろうか?」と思っているボクに、大城さまはこう言いました。
「神社は『自分と向き合う』ところなの。
初詣ではこれまでの1年を振り返り、経験したことや出会った方々を思い浮かべて感謝の念を抱き、そして、これからの1年で起こる経験や出会いへの感謝の念を持つ。
その感謝を、手を合わせた時に奏上するのよ。
静かで落ち着ける時間のほうが、人は素直になれるものよね」
言われてみれば、ボクが幼かった頃、おじいに朝早くに起こされて、手をつないで一緒に初詣に行ったことを思い出しました。
さらに大城さんはこう続けました。
「誰と(初詣に)行くかは個人の自由だけど、家族と行くのがいいわ。
だって、一番身近でお世話になっている仲でしょ。
友達とワイワイ行くのも楽しいけど、家族皆で感謝し合うことができたら、運がよくなるの。
そして、初詣だけでなく他の参拝のときでもできることだけれど、お世話になっている人を想って、その人たちに『いいことが起こりますように』とお祈りすると、もっと運がよくなるわ」
それまでのボクは、友達とつるんで初詣に行き、
「今年もいいことをたくさん起こしてください」
と神様にお願いする機会だと思っていたので、大城さまの言葉は意外でした。
伝えるのは感謝だけ、さらに自分以外の人の成功を願うのだったら、ボク自身へのご利益なんてないのでは? と思えたのです。
ですが、ここには実に納得できる深い理由があったのです。