貴金属・宝飾品大手の米ティファニーにとって米中貿易摩擦は何のメリットもない。4日の株価反発にもかかわらず、業績見通しは明るくない。ティファニー株は過去12カ月で30%近く下落した。米中間の緊張が最近一段と高まる前でさえ、高級品支出の約3分の1を支える中国の消費者からの需要低迷によって同社は痛手を受けていた。中国政府は今週、米国への訪問や留学を考え直すよう国民に勧告した。それがティファニーの株価に影響した様子はなく、4日正午時点では3%高となった。同日発表された2-4月期(第1四半期)決算は1株利益が1.03ドルと、アナリスト予想の1.02ドルを上回った。一方、売上高は横ばいの10億ドルで予想に少し届かなかった。為替の影響などで既存店売上高は5%減少。同社は通期見通しを引き下げ、1株利益の伸び率を従来の「1桁台半ば」から「1桁台前半から半ば」とした。世界中で観光客の支出が「劇的に」落ち込んだことを理由に挙げた。
ティファニーの輝き、本当の回復はまだ先
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