勉強してすぐ寝ると、次の日もずっと覚えている

　朝だけではなく、その日の夜まで、いえ、その日だけではなくずっと鮮明に覚えています。このことも、ちょっとした発見です。

　多くの人たちと同じように、私も50歳過ぎてから記憶力が衰えているのではないだろうかという不安感も若干あったのですが、そうした不安も吹き飛びました。

記憶効果をさらに高める
朝の「ポイントチェック」

　みなさんは朝目覚めたとき、いつもどんな気分になっていますか？

　まさか、「あ～あ、またつまらない1日が始まるのか……」なんて最悪の気分にはなっていないと思いますが、目覚めがイマイチ悪いというのはちょっと悲しいことです。

　そういう目覚めが続いていると、その間、脳はあなたに対する応援を控えてしまうかもしれません。

　私はいつも目覚めはさわやかです。「今日も素敵な1日がやってきた！」というくらいの気分です。

　これには、寝る前に主体的でポジティブな刺激を脳に与えていることも大いに関係しているのではないかと思っています。

　唐突に朝の目覚めについて書いたのは、寝る前に勉強したことをしっかり覚えているかどうか、起きてからすぐに確認することをお勧めしたいからです。

　いわば、眠っている間に脳がしっかり働いたかどうかをチェックするようなものですが、脳も自分で行った仕事を評価してもらいたいはずです。

　私はいつも、寝る前に勉強したことを起きてすぐに確認します。復習するのです。

　朝の脳は、私が眠っている間に行った記憶の整理と定着作業を終え、ゆっくりと“今日の準備態勢”に入っています。目覚めた瞬間は、今日の情報がまだ何も入ってきていない、真っ白なキャンバスのような状態になっているので、ここでちょっとした復習をすると、記憶の司令塔といわれる海馬がさわやかな気分で仕分け作業を行います。

　具体的には、寝る前に勉強したポイントをさらっとなぞってみます。すると、脳はこう答えてくれます。

「大丈夫！　ほら、ちゃんと覚えているでしょ。さっき貯蔵庫に入れたばかりなんですよ。でも、また復習するぐらい大事なら最も優先順位の高い引き出しに入れておきましょう」

　朝の復習とは、脳とこんな会話をすることなのです。脳はその重要さをさらに認識し、記憶の定着を強化してくれます。

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