2年後の冬には、センター試験に代わる「大学入学共通テスト」が導入されるなど、大学入試は大きく変わる。現行の試験制度最後の入試となる来年の入試では、浪人を避けようと受験生の安全志向が加速するとみられている。そんななか、駿台教育研究所の石原賢一さんは、「世の中の動きは気にせず第1志望にこだわるのがいい」とアドバイスする。AERAMOOK『就職力で選ぶ大学2020』(朝日新聞出版)から抜粋してお届けする。
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朝日新聞出版 定価980円
果たして2020年の入試をうまく乗り切れるのか、不安でいっぱいの受験生や保護者は少なくないはずだが、「20年は浪人生も少ないので競争は緩いと思う」と元気が出るエールを送るのは、駿台教育研究所進学情報事業部長の石原賢一さんだ。
「19年は、弱気な出願が目立った。中堅以下の大学で不合格が多かったのですが、こうした大学はAOや推薦で多数を入学させたので、そもそも一般入試の枠が少なかったのです。そこに志願者が殺到したので厳しい結果になった。不合格になった人は浪人を選択せずに専門学校に進学した者も多く、20年入試は浪人生が少ない。18歳人口も減るので、基本的に入試の門戸は広いのです。20年も中堅大学に受験者が集まると想定されるので、逆にMARCHや関関同立あたりは狙い目になってきますよね」