日本のスマートフォン向けゲームメーカーは、中国の開発会社からのプレッシャーにさらされ、ラインアップを縮小し、雇用を削減している。創造性やプレーのしやすさなどで日本人ユーザーからの支持を集めつつある中国企業が攻勢をかけている。国内ビデオゲーム市場は往々にして日本企業がトレンドを生み出してきたが、その業界への中国企業の進出は他国に警戒感を抱かせる。中国IT(情報技術)企業はソフトウエアや消費者向けコンテンツをはじめ、新たな分野に事業を拡大している。北京字節跳動科技(バイトダンス)が運営する動画投稿アプリ「Tick Tok(ティックトック)」の人気は、米国で既に注視されている。東京で財務職に就く山科拓さんは長年、スマホゲームを楽しんできた。現在はまっているのは、キャラクターが日本風のアニメスタイルで描かれた「アズールレーン」という艦船バトルゲームだ。運営しているのは上海に拠点を置く上海悠星網絡科技(ヨースター)だが、見た目からは中国企業の作品だとはほぼ分からない。