米半導体製品大手ブロードコムは、無線チップの一種である無線周波数(RF)部門の売却を模索している。実現すれば、半導体メーカーとして、創業のルーツからさらに離れることになりそうだ。関係筋が明らかにした。同社はクレディ・スイスを起用して、売却先を探している。RF部門は、前身であるアバゴ・テクノロジーが元々手掛けていた事業の一つで、2019年度売上高は22億ドル。関係筋によると、同部門の価値は100億ドル(約1兆1000億円)に上る可能性があるが、達成可能かは不明だという。売却プロセスはまだ初期の段階にあり、合意が実現しない可能性もある。ブロードコムは先週、決算発表の際に、無線チップ部門を中核の半導体事業から外す考えを示し、売却を暗に示唆していた。