日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告は、音響機器の運搬に使う大型の黒いケースの中に隠れてプライベートジェット機まで運ばれ、米警備員とみられる男性2人に付き添われて日本を脱出した。逃亡を巡るトルコ当局の捜査に詳しい複数の関係者が明らかにした。ジェット機は29日に大阪近郊の空港を離陸し、30日午前にトルコ・イスタンブールに到着した。ゴーン被告は強い雨の中を90メートルほど車で移動し、小型ジェット機に乗り継いで同日中にレバノンに到着した。関係者によれば、トルコの航空会社MNGジェットがこの黒い箱を発見した。別の箱にはスピーカーが入っていたという。MNGは今週に入り、従業員がゴーン被告の名を残さないように記録を改ざんしたとして刑事訴訟を提起した。関係者によれば、この従業員は、黒い箱の1つが被告をジェット機に運ぶのに使われたと捜査官に説明した。