有り余るマネーが金価格を押し上げている現状をバブルとする声もあり、もし仮にFRBがマイナス金利などの、より踏み込んだ緩和策を打つと金価格がさらに高騰する可能性も高い。

 また、長期的に見れば、「金の生産量は限られている一方、中国やインドの実需が人口増加とともに増すので、3000ドルを超してもおかしくない」(豊島逸夫氏)という強気な見方もある。

 金利動向に大きな影響を受ける金価格。その命運は金融緩和の動向が握っている。

【原油】
マイナス価格から一転40ドル台回復も
協調減産に潜む急落リスク

 3月に歴史上初めてのマイナス価格を付けた原油先物。そこから一転、マイナス価格の要因となっていた原油の過剰在庫やコロナ禍による原油需要の冷え込みが緩和されつつあり、6月に入ってからは1バレル=40ドルの大台に乗せるなど足元で回復傾向を見せている。

 このまま上昇傾向が続くという予測も多いが、懸念材料の一つとなっているのが、産油国で行っている協調減産の行方だ。

 6月6日、石油輸出国機構(OPEC)と主要産油国から成る「OPECプラス」は、4月に合意した日量970万バレル規模の大規模減産を7月末まで、1カ月延長することを決定した。

 減産量の維持は、供給過剰への懸念が緩和されるので、原油価格にとってはプラス要素だ。しかし、「実際には減産目標を順守しない国もあり、日量970万バレルが減産されているわけではない。協調減産の体制も一枚岩ではないので、7月以降の行方は不透明」(畑中美樹氏)とみる向きもある。

 ただ、長期的には「コロナショックからの経済回復が進み、原油需要が戻ってくることで価格も上昇する」(新村直弘氏)というのが専門家の共通見解。シェールオイル生産再開など上値を抑える要因もあるが、基本的には上昇相場が続きそうだ。

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