金相場は高値を追う動きを続けている。2020年に入ると、まず、イランと米国の軍事的緊張が高まり、安全資産とされる金の相場を押し上げた。1月8日には、イランによる米軍基地へのミサイル攻撃を受けて、金先物相場は1トロイオンス当たり1590ドルを上回った。もっとも、トランプ米大統領が演説で、イランに対して「軍事力は行使したくない」と述べ、地政学リスク懸念は和らいだ。
1月下旬以降は、新型コロナウイルスの感染拡大への懸念が強まる中、安全資産である金が買われる流れとなった。2月24日には、韓国、イタリアなどでの感染拡大を受けて、相場は1691ドルまで上昇した。