――筆者のジェラルド・F・サイブはWSJのチーフコメンテーター ***  米大統領選挙戦は候補者間の違いを明らかにすることに主たる意味がある。しかし、候補者が何らかの中間地点や、生まれつつある全米のコンセンサスを探る動きを見せると、選挙運動はずっと興味深いものになる。  その好例が、民主党の大統領候補に事実上決まっているジョー・バイデン氏の経済政策だ。同氏は、新型コロナウイルス禍に見舞われたこの数週間で段階的に経済政策の肉付けを進めてきた。党内勢力によって左方向へと押されているが、過度に左寄りにならないよう懸命に努めている。