8年以上前、ある投資家がインスタグラムの共同創設者ケビン・シストロム氏に接触し、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が同社買収に関心を持っていると知らせた。シストロム氏の最初の質問は率直だった。断ったらザッカーバーグ氏は「破壊モード」に入るのか、と聞いたのだ。フェイスブックは戦略的買収を通じて成長するために大きな市場支配力をどう使ったのか。これは29日に行われた下院司法委員会の反トラストに関する小委員会の公聴会で焦点のひとつだった。同委が公表した新たな文書のおかげでインスタグラムの買収は注目されるエピソードとなった。一部の議員や競合他社などが主張しているのは、ライバルの台頭時に「コピーして、買収して、殺す」(ある議員の言葉)戦略をフェイスブックが長らく採用してきたというものだ。同社は新興企業に対し、ディールをのまなければまねる、場合によってはつぶすと脅すという。関係者らによると、フェイスブックの幹部は下院が同文書をツイッターで公表したことに驚いた。