ドナルド・トランプ米大統領は再選に向けて全米を飛び回る中、マスク着用の有効性に疑問を投げかけ、大規模な選挙集会による新型コロナウイルス感染拡大のリスクを軽視してきた。専門家の助言に耳を傾けないトランプ氏のこうした姿勢は、ホワイトハウスや陣営内にも見て取れる。定期的にマスクを着用するスタッフはほとんどおらず、ソーシャルディスタンス(対人距離の確保)も守られていない。事情に詳しい関係筋が明らかにした。政権・陣営関係者の間では、トランプ大統領夫妻の感染が判明する直前までこうした態度が続いていた。1日にはニュージャージー州で支援者とのラウンドテーブルや選挙資金集めのイベントが開催されたが、あるホワイトハウス関係者によると、政権関係者はそれ以前の段階で、トランプ氏の側近であるホープ・ヒックス氏がコロナに感染していることを認識していた。