ヘッジファンドマネジャーのパトリック・デゴース氏がバイオテクノロジー企業の米モデルナと最初に接触したのは2011年のことだ。妻の治療法を見つけるためのイチかバチかの賭けだった。妻はステージ4の肺がんと診断されたばかりだった。治療法を探していたデゴース氏ががんや胸部外科の専門家など数人の友人に協力を仰ぐと、一人がモデルナに連絡して話を聞くべきだと言った。当時のモデルナはボストン近郊の新興企業(スタートアップ)で、社員は10人程度だった。デゴース氏は話を聞いて興味を持ち、2012年から同社に個人的に投資し始めた。さらに、腫瘍学の専門家2人を採用するなどモデルナががん研究を始めるための資金として50万ドル(約5260万円)を提供した。
注目のモデルナ、10年前に投資した億万長者
新型コロナワクチンの開発を進める米バイオ企業には現在、巨額の投資が集まる。だがヘッジファンドマネジャーのパトリック・デゴース氏は10年近く前からモデルナに資金を投じていた
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