現在開発中の新型コロナウイルスの次世代ワクチンは、錠剤や鼻腔(びくう)スプレーで投与される可能性がある。いま世界的な予防接種の取り組みを支えている一握りの注射型ワクチンに比べ、そうしたワクチンは貯蔵や輸送が容易になるかもしれない。米政府やフランスの製薬大手サノフィ、米アルティミューン、グリットストーン・オンコロジーが手掛ける新たなワクチンは、より長期間の免疫反応を備えられ、複数の新変異株に対する効果も高くなる可能性を秘める。将来のパンデミック(世界的大流行)を防ぐ一助となり得ると各社は述べている。世界保健機関(WHO)によると、開発中のコロナワクチンは世界に277種類あり、そのうち93種はヒト臨床試験に入っている。臨床試験中のワクチンは大半が注射型だが、経口剤が2種、鼻腔スプレー式も7種ある。