現在、若者を中心に圧倒的な人気を集め、フォロワー数が急上昇中の、ひろゆき氏。全国のベストセラーランキングで続々と1位を獲得し、34万部を突破したベストセラー『1%の努力』では、その考え方について深く掘り下げ、人生のターニングポイントでどのような判断をして、いかに彼が今のポジションを築き上げてきたのかを明らかに語った。
この記事では、ひろゆき氏に気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
「違和感」を持ち続けるメリット
今の職場で働いていて、「もしかしたら合わないかも?」と感じることはないでしょうか。それについての対処法を書いておこうと思います。
働き始めて1~2年目の場合。
この場合は、まだ答えを出すのは早いかもしれません。ただ、人間の「ファースト・インプレッション」は実はそんなに間違っていないこともあります。
「なぜ、この職場は高圧的な態度の人がいるんだろう?」
「若手が意見を言える雰囲気じゃないな」
など、「違和感」をそのまま感じ取れることができます。それが慣れてしまうと、違和感が見えなくなってしまうので、そのタイミングに感じたことはどんどんメモを取っておけばよいでしょう。
その後、数年が経ってから、今度は自分がマネジメントする立場になったり、意見を言えるようになったときに、そのメモが役に立つ場合があります。
徐々に「価値観」を大事にしていく
次に、3年以上、働いている場合。
それだけの年数を職場で過ごしてみて、それでも「合わないな」と思ってしまうのなら、別の職場にさっさと移る準備をすればいいと思います。
特に、「バリバリ頑張る雰囲気」か、「ゆったりでも許される雰囲気」か、というポイントは重要です。これは、どちらが正しいわけではなく、個人の性格によって「価値観」が異なりますからね。
長く働いていくにつれて、徐々に自分の「価値観」ができていきます。それと照らし合わせてみるフェーズだと思います。
最初から「価値観」は出さないほうがいい
これが難しいのが、働き始めて1~2年目の人なんですよね……。
というのも、これだけ情報が多く溢れている社会ですから、まだぜんぜんその仕事をやったことがないにもかかわらず、「向いてる」「向いてない」を判断してしまうことが起こってしまいます。
入社して1ヵ月で、「価値観が合わない」と言い出すのは、早計だと思います。まだ判断が早すぎるというか、判断能力が機能しないうちに思い込みで決めてしまっている可能性が高いです。
そういう判断をしてしまうと、スキルが積み上がっていきませんし、ある程度の我慢耐性が身につかないんですよね。
もちろん、パワハラのようなことを何度も受けていたりするのなら話は別ですが、そうでないのなら、「少し様子を見る」という判断のほうが後から振り返るとトクをすることが多いでしょう。
とにかく、どんな立場にいる人でも、「違和感をストックしておく」という対処法はベストだと思うので、それはやり続けておくようにしましょう。いつか、役に立つと思いますから。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。