規制当局の締め付け強化がサステナブル債への投資意欲をそいでいる。相対的にリスクが高い企業が発行したものは特に需要の落ち込みが激しい。環境に配慮したプロジェクト・企業の資金調達向けに発行された債券は、通常の債券よりも価格が高く、利回りが抑えられる傾向がある。だが最近、この「グリーニアム(グリーンとプレミアムを合わせた造語)」が縮小している。世界の規制当局が新たな情報開示規則の導入を進め、投資家が企業の主張する持続可能性の中身を吟味し始めたためだ。特に売られているのが、ハイイールド・サステナブル債だ。ICE債券指数によると、比較可能な通常債との価格差は17ベーシスポイント(bp)となり、9月初めの30bpからほぼ半減した。同じ時期に、サステナブル・ジャンク(投資不適格)債の総合的な指数の利回りは3.33%から3.82%に上昇した。投資適格債のグリーニアムも縮小しているが、そのペースはもっと遅く、4月以降に半減して3bpとなった。
サステナブル債に陰り、「グリーニアム」縮小
規制当局の締め付け強化がサステナブル債への投資意欲を減退
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