サレハさん(40)はアフガニスタン西部の都市ヘラートで家政婦として働いている。家族を養おうと必死になるうち、手に負えないほどの借金を抱え込んだ。彼女にとっては金を借りた男性に3歳の娘ナジバを引き渡すしか打開策はないように思われる。借金の額は550ドル(約6万2600円)だ。6人の子どもを持つサレハさんは、ヘラートの裕福な地区で家の掃除をして1日70セント(約80円)を稼いでいる。かなり年の離れた夫には仕事がない。これが困窮の深まるアフガニスタンの過酷な現実だ。イスラム主義組織タリバンによる8月15日の権力掌握以降、人道危機は急速に悪化している。米国はアフガンの中央銀行の資産90億ドルを凍結し、外国からの援助はほぼ停止している。
貧困極まるアフガン人、子ども差し出す場合も
アフガン人の95%が十分な食料を得ておらず「生き延びるかどうかの瀬戸際にある」
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