新型コロナウイルス下で再び冬を迎えるにあたり、欧州が分断された状況にある。過去最悪のペースで死者が出ているところもあれば、新規感染者が低い水準からではあるが増加傾向をたどっている国もある。コロナとの闘いで、冬は最も危険な時期だ。往々にして換気の悪い室内で過ごす時間が多くなり、ウイルスが拡散しやすい環境にある。インフルエンザなど季節性疾患で医療システムへの負荷がかかりやすい時期でもある。イタリアやスペインをはじめ南欧諸国の大半とフランスでは、死者、入院患者、新規感染者がいずれも増加傾向にあるが、比較的抑制された水準にとどまっている。こうした状況について、ワクチン接種率の高さや室内でのマスク着用義務、ワクチン接種を促す措置が奏功しているためだと政策担当者や公衆衛生の専門家らは話している。デンマークやオーストリア、オランダなどでは、感染防止に向けた制限措置を再び導入する動きも出てきた。
コロナの冬ふたたび、欧州で警戒高まる
南欧の大半では死者、入院患者、新規感染者がいずれも比較的低い水準にある一方、欧州の他の地域ではそれはまた別の話だ
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