インドは昨年、中国と領有権争いが続くヒマラヤの地に中国が軍隊を送り込んだ際、無抵抗ではなかった。しかしインドが中国の攻勢を押し戻せていないことも事実だ。インド政府がこの失敗から学ばなければ、事態はさらに悪化するかもしれない。2020年5月以降、インド軍と中国軍は、2200マイル(約3540キロ)に及ぶ国境線周辺の少なくとも4カ所で衝突した。このうち2020年6月の衝突は、過去45年間で初めての死者を出すに至った。取っ組み合いに近い戦いでインド兵士20人と、中国人少なくとも4人が死亡したのだ。両国の領有権の主張がぶつかる地域に中国がどれだけ進出しているかは、依然はっきりしない。両国の領有権の主張には対立する部分があり、また、インド政府が公式な情報を提供していないことが、その一因だ。
【オピニオン】インド、中国に対抗する上で必要なもの
国境紛争で明らかになったインド経済の弱さ
有料会員限定
あなたにおすすめ