適度な距離感で、互いの孤独を尊重し合う

自分の「個」を大事にする。
他人の「個」も認める。

この関係になるには、適度な距離感が必要だと思います。

密着し過ぎると、お互いの姿が見えないでしょう。

どんな色、形をしているかがわからない。

「僕と君は一心同体。何も言わなくてもわかるだろう」なんて、傲慢でしかない。

相手を理解しよう、尊重しようという気持ちがなくなったら、人はどこまでも自分本位に、わがままになっていきます。

離れてこそわかる、お互いの色や形、そして行動の癖。

君はそうなんだね。
僕はこうなんだよ。

そんな対話ができるのは、孤独になれる者同士。

「わがまま」とは、むしろ対極にある。

僕はそう思います。

(本原稿は、中野善壽著 『孤独からはじめよう』から一部抜粋・改変したものです)