米連邦準備制度理事会(FRB)が2022年初頭から不慣れな環境に足を踏み入れつつある。極端な低インフレ下ではなく、警戒を要する高インフレ下でFRBが利上げに備えるのは数十年ぶりのことだ。FRBが政策金利をゼロ近辺から引き上げれば、2015年末以来のこととなる。当時はインフレ率がFRBの目標水準2%を下回っており、労働需給の緩みを示す指標である失業率は緩やかに低下していた。FRB幹部らは今週25日・26日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、急降下中の失業率と向き合うことになる。失業率は昨年12月に3.9%を付け、6月の5.9%から一気に低下した。FRBがインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数は、11月に前年同月比で5.7%上昇した。