「空飛ぶクルマ」への期待を羽ばたかせている新興企業や投資家は、いろいろな意味でラフ・ランディング(着陸時の波乱)に見舞われる可能性がある。新規参入組も老舗航空会社も巻き込んで、この乗り物に多くの企業が取り組んでいる。「エアタクシー」や「eVTOL(電動垂直離着陸機)」とも呼ばれ、この12カ月間に新興企業5社が株式公開を果たした。彼らが目指すのは近い将来、地上ではなく空飛ぶタクシーに乗ることが経済的に実行可能な選択肢となることだ。だがそのようなSF的構想の実現にとって、最大の障害はむしろ地上にある。こうした企業は、空飛ぶタクシーを製造・運営する有効なビジネスモデルを実現するために、離着陸用の場所を十分確保し、許可を取り、建設する方法をまだ見いだしていない。
空飛ぶクルマ、最大の問題は地上にあり
離着陸用の場所の確保や航空管制など飛び立つ準備ができたあとも課題は多い
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