会計監査大手アーンスト・アンド・ヤング(EY)を監査会社とコンサルティング会社の2つに分割する計画では、「税務部門の分割がおそらく最も厄介な部分となるだろう」と、コンサルティング業界の分析会社モナドノック・リサーチのマーク・オコナー最高経営責任者(CEO)は指摘する。税務部門をどう分割するかは、EY分割の成功にとって非常に重要だ。同部門はEYのスタッフの4分の1近くを雇用し、22年度には売上高450億ドル(約6兆4700億円)のうち114億ドルを稼ぎ出している。モナドノックのデータによると、EYの税務担当社員は1人当たり、21年度に監査担当社員よりも平均で約5分の1多く売り上げを生み出した。EYでは分割の最終的な線引きに向けて話し合っている。関係者の話では、両社が同じ税務業務で互いに競争するかどうか、またどのように競争するかについてEY首脳陣の間で交渉中だという。