デフォルト(債務不履行)危機に揺れたアジアのドル建てジャンク債(投資不適格級債)が、1年余りのスランプから復活を遂げつつある。中国当局が新型コロナウイルス対策や住宅市場政策で方針を180度転換したことが起爆剤となっている。とはいえ、ジャンク債発行体の大半が再び資金を調達できるようになるまで市場が本格的に回復するか、またその時期がいつになるかは分からない。アジアの高利回り債は総合リターンベース(値上がり・クーポン支払い含む)で、11月にプラス18%となった。ICEデータ・サービシズによると、月次のパフォーマンスとしてはここ10年余りで最高となった。中国政府が不動産開発業者に対する借り入れ規制を緩和したほか、経済の足かせとなっていた「ゼロコロナ」政策の撤廃に乗りだし、潮目が変わった。
中国不動産業者の社債が復活、危機から一転
ゼロコロナ緩和と住宅市場政策の方針転換が起爆剤に
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