投資において最も悲惨な言葉は「たられば」だ。「インフレ率はここ数十年の記録を全て塗り替え、エネルギー株は急騰する、という心の声に耳を傾けてさえいれば」、「米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げすると気付いた時に、債券ファンドから資金を引き揚げ、暗号資産(仮想通貨)を売却していれば」、「ハイテク株は割高という直感を信じて行動し、株価が急落する前に売却していれば」「あの時、自分の直感に耳を傾けていれば、いま胃が痛くなるような損失を被ることはなかったのに」、「自らの先見と洞察に基づいて行動する勇気があったなら」例を挙げればきりがない。1年の間に私たちの意識の中には数えきれないほどの予感や直感が現れる。本当に正しかった予感・直感は自然に覚えている。その他の多くは間違っていることが明らかになり、心の中のごみ箱に入れられる。