英国は、1980年代に当時のマーガレット・サッチャー首相が実施した金融サービスの「ビッグバン」の第2弾を目指している。しかし、ビッグバンの重要な点は、それが一度しか起こらないことだ。ジェレミー・ハント英財務相は今月、英国が近年失った国際競争力の一部回復を目的とした意欲的な金融規制緩和策「エディンバラ改革」を発表した。これには、小口金融業務と投資銀行業務を分離する「リングフェンス規制」の緩和、銀行員の賞与上限の撤廃、上級管理職に不正行為の責任を追わせる制度の見直し、欧州連合(EU)のルールに関わる側面の撤廃が含まれる。また、資産運用会社に対する税率も引き下げ、英国で資金調達をしやすくすることも目指している。