新型コロナウイルスのオミクロン株への感染が中国の大都市で拡大する中、政府が発表する感染による死者数はほんのわずかにとどまっている。公衆衛生専門家や死亡した患者の遺族の間では、政府がウイルスの影響を正確に説明していないのではないかとの疑念が生じている。感染の急拡大や病院の混雑ぶり、対応能力を超えた火葬場の混乱した様子が広く伝えられているにもかかわらず、中国の保健当局は20日時点で、コロナ関連の死者は7人のみと公表した。2週間以上前に同国の感染対策の多くが突然緩和された後の死者数だ。北京では19日に2人、翌日に5人の死亡が報告された。しかし中国の国家衛生健康委員会は21日、新たな死者は出ておらず、北京で報告された死者の1人をコロナによる公式死者数から除外すると発表した。それに関する説明はなかった。中国は現在、同国の14億人の人口のうち、過去3年間にコロナ感染で死亡したのは5241人だと主張している。
中国で死者数の過少報告か 「ゼロコロナ」脱却後
来年4月までに死者数が30万人以上に達する可能性との指摘も
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