ビル・ゲイツ氏は、ウェストバージニア州のジョー・マンチン上院議員(民主)に対し、失業中の炭鉱労働者を最新型原子炉の建設に従事させることができると売り込んだ。そして民主党主導で今年成立したのが気候変動対策を盛り込んだ大型歳出・歳入法だ。遅ればせながら分かったことは、ゲイツ氏のプロジェクトは燃料をロシアに依存している上、納税者の負担が話に聞いていたよりも大きいということだ。エネルギー省は昨年、原子力ベンチャーのテラパワーが開発するワイオミング州の新型原子炉「実証」プロジェクトに、最大20億ドル(約2650億円)を交付した。同社はゲイツ氏が設立した新興企業だ。この先進的な原子炉は、従来の原子炉よりもはるかに場所をとらず、理論的には再処理された核燃料を使用できることから推進されてきた。
【社説】ビル・ゲイツ氏に流れる米国民の税金
「インフレ抑制法」で多額の補助金を獲得
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