特別買収目的会社(SPAC)がブームに沸いていた頃、誰もが先を争ってSPAC設立に走った。だが今、関係者は年内にSPACを清算しようと急いでいる。SPACを巡る熱狂は見苦しい結末を迎えた。  今月に入り、SPACの閉鎖は1日4社のペースで続いている。これは昨年初めに、このセクターがピークに達していた頃のSPAC設立のペースとほぼ同じだ。閉鎖を急ぐ背景には、すぐに買収・合併できそうな候補企業が見当たらないことや、新たな税金が来年から課されることが突如決まったという事情がある。  約70社のSPACが今月すでに清算を完了し、投資家に資金を返却した。