米銀は昨年末、景気後退(リセッション)への備えに本腰を入れ始めた。  大規模なクレジットカード事業を手掛ける銀行や地域金融機関は2022年10-12月期(第4四半期)も、金利が上昇する中で信用残高を膨らませた借り手から利益を得た。だが、金融機関の多くは融資基準を厳しくしたり貸倒引当金を積み増したりしており、好景気が長く続くとは思っていないようだ。  米金融サービス大手キャピタル・ワン・ファイナンシャルが10-12月期に計上した貸倒引当金は約10億ドルで、前期比33%増となった。米クレジットカード大手アメリカン・エキスプレス(アメックス)も貸倒引当金を積み増した。