ジョー・バイデン米大統領による20日のキーウ(キエフ)訪問は、ウクライナに対する米国の支援を象徴的に示す重要な動きであり、紛争地帯に足を踏み入れたことはバイデン氏の功績となる。ただ、ここ数日のウクライナ情勢に関するニュースとしては、中国が近くロシアに軍事支援を提供する可能性があるとして米当局者らが公に懸念を表明していることの方が重要だ。アントニー・ブリンケン国務長官は19日、CBSニュースに対し、「現時点での懸念は、われわれが入手している情報に基づくと、(中国が)致死性のある(物的)支援の提供を検討していることだ」としたうえで、「そのような支援が行われれば、われわれにとっても米中関係にとっても深刻な問題が生じるということを、彼らに対して非常に明確に伝えた」と語った。リンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使はさらに踏み込んで、中国の対ロ軍事支援は「レッドライン(越えてはならない一線)になるだろう」とCNNの番組で述べた。