新型コロナウイルス禍に円安、資源・原材料の高騰、半導体不足など、日本企業にいくつもの試練が今もなお襲いかかっている。その中で企業によって業績の明暗が分かれているが、格差の要因は何なのか。上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はコマツ、クボタの「建設・農業機械」業界2社について解説する。(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)
コマツ・クボタ共に好調
しかし利益面はマイナス?
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の建設・農業機械業界の2社。対象期間は22年8~12月の直近の四半期(2社の対象期間はいずれも22年10~12月期)としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・コマツ
増収率:27.3%(四半期の売上高9205億円)
・クボタ
増収率:30.5%(四半期の売上高7246億円)
両社とも3割ほどの大増収となったが、利益面を見ると、コマツが好調の一方で、クボタは大幅な減益と明暗が分かれた。一体なぜか。
次ページでは2社の増収率の推移を見るとともに、業績も見ていく。