米連邦準備制度理事会(FRB)は、少なくとも一時的には傍観する構えを示唆している。最新の米消費者物価指数(CPI)は、FRBを安堵(あんど)させるほどには消費者物価の過熱が収まっていないものの、利上げをあと1回、あるいはなしにするかもしれない程度には急速に冷え込んでいることを改めて示す内容だった。2年以上続いた高インフレは大方の予想より鈍化がはるかに緩やかで、だからこそFRBは昨年初めから極めて積極的に動いていた。13日の米労働省の発表によると、5月のCPI上昇率は前月比0.1%、前年同月比4%となり、前年比では2年余りで最も小幅だった。主な要因は燃料価格の急落で、食品とエネルギーを除いたコアのCPI上昇率は前月比0.4%、前年同月比5.3%となった。
米インフレ鈍化、どうするFRB
7月に利上げしても、それがこのサイクルで最後となる可能性も
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