ピン芸人のTAIGAさん
ピン芸人のTAIGAさん

「ギグワーカー」という言葉の台頭と共に、仕事のひとつとして認知され始めたフードデリバリーサービスの配達員。ここ数年、街中で目にする機会も増えたのではないだろうか。

シフト制などはなく、自由なスタイルで仕事ができる点、自分のがんばり次第で大きく稼げる点などから若者を中心に支持を集めている。従来のアルバイトよりも自由に働ける一方で、注文が入らなければ待機の時間が長くなり、結果的に暇を持て余すことになる。そのため注文が多く入るキャンペーン期間だけ働く人も少なくない。

注文が入るまで待機し続ける時間──何の生産性もない“ムダな時間”を“稼ぐ時間”にすべく、「ウーバーイーツ待機中ラジオ」と称し、音声配信を行っている芸人がいる。サンミュージックに所属しているピン芸人・TAIGAさんだ。

彼はフードデリバリーサービス「Uber Eats」の配達員をやっており、注文が入るまでの待機中の時間を活用し、ライブ配信を実施。そのライブ配信中にリスナーから贈られてくるギフトによって、月に数万円の収益を稼いでいるという。「ただスマホを眺めているムダな時間がお金を稼げる時間に変わった」とTAIGAさんは語る。

もともとは、芸人の営業活動や大道具の搬入のアルバイトで妻と2人の子どもを養うだけの稼ぎを得ていたTAIGAさんだが、なぜフードデリバリーサービスの配達員、音声配信を行うようになったのだろうか。芸歴23年目の“いぶし銀芸人”の泥臭い稼ぎ方とは。