【ワシントン】大手銀行に資本増強を迫る米連邦準備制度理事会(FRB)の計画に対して不満が渦巻いている。
規制強化反対の急先鋒(せんぽう)に立つのは、当然のことながら大手銀だ。ところが、議会上下両院の民主党議員らの他にも、住宅取得の機会均等を訴える団体など、思わぬ方面からの援軍も加わっている。
米国では昨年、中堅銀行の破綻が相次いだことを受け、規制当局は銀行システムの耐性強化を目標に掲げてきた。規制への反発が多方面に広がる異例の展開は、当局のこうした取り組みを複雑にする可能性があると、アナリストや銀行関係者は語る。当局はまた、急速な預金流出への対策など、他の優先事項への取り組みを銀行に促している。