加藤氏は少子化対策で「三つのゼロ」
茂木氏は経済再生と成長ゼロが柱
旧宏池会(旧岸田派)出身の上川陽子外相は、経済政策を最優先課題の一つに挙げる。上川氏は出馬表明の記者会見で、「『貯蓄から投資』の促進に加え、所得の再分配を確立し、中間層を広げる」と強調した。また、強力な物価対策に加え、実質賃金増の実現も掲げるなど、経済政策には岸田路線の継承もにじんでいる。
「国民の所得倍増」。加藤勝信元官房長官は最重要政策にそう掲げる。具体的には、中小企業への支援を通じた賃上げの徹底や、スタートアップや新産業などの成長を大きく促す投資を拡大。非正規労働者の正規化も加速させる。少子化対策では、給食費、子ども医療費、出産費用の負担をなくす「三つのゼロ」を目指すと訴える。
河野太郎デジタル相は財政健全化の必要性を訴える。10年に1回の危機の際の財政出動に備え、「平時は財政の余力を残しておくことが大事だ」と指摘し、「無駄な予算事業をばっさり切る」と断じる。目玉政策として、解雇の金銭解決のルール化も打ち出した。労働者の救済に加え、リスキリングにより高い給料が得られる転職を増やすとしている。
石破茂元幹事長は「アベノミクスには賃金を上げるという視点がなかった」と指摘。最低賃金を全国平均1500円に早期に引き上げるとしている。税制では、消費税率は当面引き上げないとし、金融所得課税は税の公平性の観点から強化に前向きだ。主要政策には医療費の最適化も掲げ、年齢による一律の負担割合の見直しを議論すべき、としている。
茂木敏充幹事長は、経済再生と増税ゼロを掲げる。成長戦略による税収増で、新たな財源を確保し、増税ゼロの大胆な政策を進める方針だ。特に防衛増税や少子化対策の保険料負担増は、新たな財源確保で対応できるとしている。茂木氏は実質賃金増を定着させることで「半年以内に必ずデフレ脱却宣言を行う」と明言している。
日本経済は物価上昇を上回る賃金上昇を定着させ、長く続いてきたデフレ脱却が実現できるかどうかの瀬戸際にある。成長戦略や物価高対策、財政や税に対するスタンスなど、経済運営のかじ取りを巡り、投開票まで論戦が繰り広げられそうだ。



