石破新政権が発足
経済政策懸念で株価下落
石破新政権が発足したが、市場では金融・財政政策がタカ派にシフトする懸念などから自民党総裁選直後から、日経平均株価や先物市場で株価が大きく下落した。
石破氏は「必要であれば財政出動し、金融緩和基調というのは基本的に変えない」と、市場を意識しての発言を繰り返す一方、首相就任後の記者会見でも景気と物価の好循環実現を第一にする岸田前政権の経済政策を継承する考えを改めて語っている。
実際、石破氏の総裁選に向けての政策集(注1)などを見れば、「経済あっての財政」という考え方を示し、地方創生の取り組みなどで、企業の生産拠点の国内回帰やデジタル化促進などのための財政支出を掲げている。
岸田前首相もそうだったように、政策修正の可能性もあると考えられる。
日本経済は、日本銀行が金融政策の正常化に踏み出したとはいえ、賃金の伸びほどには、税や社会保険料の負担増で可処分所得は伸びず、家計消費は停滞が続いている。
経済の正常化がはっきりするまで、民間への負担増や財政金融引き締めをいかに我慢できるかが、新政権の政策運営の鍵だ。