続く売り手市場下で、初任給引き上げをはじめ若手の処遇改善や人事制度の見直しに取り組む企業が増加している。学生獲得競争が激化する中、人気を集めた企業はどこか。全5回の連載「2026年卒の学生に聞いた!就職人気企業ランキング」第4回は文系女子のランキング完全版を取り上げる。(調査・分析/株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソース 経営企画室室長 高村太朗)
*著者の苗字「高」ははしごだか。
女性活躍推進企業が人気に
伊藤忠商事が3年連続1位
伊藤忠商事が3年連続1位、文・理系男子、文系女子の3冠を達成したほか、丸紅(2位)、三井物産(3位)、住友商事(4位)、三菱商事(5位)と、総合商社が文系女子でもトップ5を独占し、強さが際立った。
1位の伊藤忠商事は、2021年に取締役会の任意諮問委員会として「女性活躍推進委員会」を設置。委員の半数となる3人が女性、3人が社外役員で、女性や外部からの新しい視点を通じた議論を重視している。
また、女性従業員のみを対象とした執行役員選考ルールを新設し、24年4月には新たに5人の女性執行役員を内部から登用。全役員(取締役・監査役・執行役員)の21%を女性が占める。
2位の丸紅は、22年に「女性活躍推進2.0」を制定。女性が活躍し続けられる環境づくりに向けたこれまでの取り組みに加え、女性の成長機会をより充実させ、意思決定に関わるポストまでのキャリアパスを太く強固なものにする「タレントパイプラインの拡張」に一層注力している。新卒採用の女性比率は43%に上る。
文系女子は女性が安心して長く働ける制度や環境が整っていることや、実際に活用できるのかを重視する傾向がある。
次ページからはランキング1〜150位の完全版を紹介する。