カナダのジャスティン・トルドー首相は6日、辞任の意向を明らかにした。約10年にわたる長期政権が終わる。総選挙を年内に控え、退陣を求める党内の声に屈した形だ。トルドー氏は、新たな党首が選出されるまで首相を続けると述べた。このプロセスには数カ月かかる可能性がある。カナダで最も不人気な政治家の1人として退くことになる。与党・自由党は弱体化し、経済の見通しは不透明だ。米大統領に今月就任するドナルド・トランプ氏は、カナダからの輸入品に25%の関税を課すことを公約の一つとしている。トルドー氏は進歩主義的な政策を掲げたが、景気減速や積極的な気候政策への不満、反移民感情が高まる中、有権者からの反発が強まった。