投資家の間で一時的に疑問が浮上したものの、テック大手や各国政府、ベンチャーキャピタリストが人工知能(AI)につぎ込む資金は前例のない規模に膨れ上がっている。その理由を知りたければ、AI自体の変化に目を向けてみるとよい。AI技術は従来の大規模言語モデルから推論モデルとAIエージェントにシフトしつつある。無料版AIチャットボット(自動会話プログラム)で体験できる従来型の大規模言語モデルは、訓練に膨大な電力と計算時間を要する。だが、質問に回答する際に必要なリソースは減らせることが分かってきた。一方、推論モデルは大規模言語モデルをベースにしているものの、回答にはマイクロチップと電力をその何倍も消費する。